森 詠 著 彷徨う警官 ☆☆☆☆☆☆☆ この小説に出てくる地名は、自分の生活圏(蒲田、川崎、大鳥居、 西六郷、大森南、徳持小学校、八景島、東矢口等など)と重なって いたので特に面白かったです。 20年前、高校2年生の時、恋人を事件に巻き込まれた形で失った 北郷は、自分で捜査する為に警察官の職業を選んだ。 20年経って漸く蒲田署勤務となったのだ。 もう時効の事件なのに、次々と証言が得られる。 事件には、奪われた給料よりも、シャブや精密機械が絡んで いる事が分かってくる。 しかも公安、関西や蒲田のヤクザ、北朝鮮の名まで出てくる。 やがて犯人として中国マフィアの殺し屋、張の名前が浮上してくる。 張の出入国記録から時効の壁も崩れる。 北郷は、恋人の仇を討てるのか?
新堂冬樹 著 女王蘭 ☆☆☆☆☆☆ キャバクラ、ピップレディで働き始めて一ヶ月で No1になった優姫。 その発表でのスピーチでピップレディを止めると宣言する。 優姫がキャバ嬢になった目的は、藤堂観光の藤堂に 少しでも近ずくためだった。 自分を騙し、父親を自殺に追い込み、優姫達の 土地を手に入れた憎い相手だった。 ピップレディを止めると、その足でフェニックスの 面接を受けに行く。 面接で出会った店長の立花は、同じように藤堂観光に 怨みを持っていた。 立花と組んで二人はキャバクラの頂点を目指す。 テレビでも映像化された作品で面白いです
山本兼一 著 まりしてん誾千代姫 ☆☆☆☆☆☆ 時代小説を結構読んでいる積もりでしたが、戦国時代に於ける九州地方の 大名の有り様は、意外と知らないことを実感しました。 誾千代姫(ぎんちよひめ) 縁の深い戸次(べっき)家、高橋家、立花家など 殆ど自分の頭に有りませんでした。 図書館でこの本を目にした時も、誾千代姫は架空の人物だと思っていました。 立花家の誾千代姫は、一人っ子なので父親の道雪から七歳で家督を譲られ、 12歳になると高橋家の長男千熊丸と婚約、13歳で祝言を挙げる。 誾千代は女は腕力を必要としない鉄炮に目を付け、自ら鉄炮隊を作り率いる。 やがて立花家は、豊臣秀吉に仕えるようになり関ヶ原の戦いでは大阪方に 味方する。 殆ど知識の無い家系の物語なので新鮮に読めました。
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