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逢坂 剛 著 平蔵の首 ホンの一握りの側近にしか素顔を見せない。 [時代小説]

逢坂 剛 著 平蔵の首  ☆☆☆☆☆☆

1・平蔵の顔

平蔵は、ホンの一握りの側近にしか素顔を見せない。

黒蝦蟇の麓蔵は、実弟の仇を討とうと平蔵の顔を知っていると
思われる、平蔵の手先を勤めていると噂される美於に近ずく。

2・平蔵の首 

歌吉は、大銅鑼の十九八の手下である。

十九八は半年前から薬種問屋、美原屋に友次郎を送り込んでいた。

そして今夜が押し込み当日であった。

3・お役者菊松

平蔵の手先となった歌吉は、その日大銅鑼の十九八の一味
だった伊佐三に出会う。

伊佐三も火盗改に捕まったが、まだ仕事らしい仕事をして
いないと云う事で遠島となり、牢屋敷の火事に紛れて
逃げたのである。

伊佐三は鉄床の鉄五郎の仕事に歌吉を誘う。

4・繭玉おりん

平蔵の手先になって3年になる小平冶は、平蔵のお供をして
いる時、平蔵の懐を狙った子供の掏りに出会う。

その子供、三吉は紙入れを素早く女に手渡す。

三吉の姉と名乗る女は、平蔵に謝る。

平蔵は、それを許すとそれと無く小平冶に後を付けさせる。

5・風雷小僧

血を流さぬ押し込みで、盗っ人の鏡と言われている
風雷小僧の押し込みで、おせいと言う女が顔を
ナマスに切られて殺された。

その後の調べで、おせいは引き込み役の八つ下がりの
おりくと言う女盗っ人だと分かる。

6・野火止

野火止矢左衛門は、自分を狙っている者が居ると知って
罠を仕掛ける。

野火止の名を使って、仕事仲間を集めて、その中に紛れ
込んだ相手を燻り出す作戦を立てる。

短編集ですが、どの編も面白いです。

長谷川平蔵と言えば思い浮かぶのは、池波正太郎だけ
ですが、他の作家も書かれているとは驚きです。

池波平蔵のイメージが強いのでどう書くのかと思って
いましたが素顔を見せないと言うシチュレーションは
成る程と納得出来ました。



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柚月裕子 著 臨床真理・鑑定入院して来た藤木司の担当に臨床真理士の佐久間美帆がなる。 [アクション小説]

柚月裕子 著 臨床真理  ☆☆☆☆☆☆

臨床真理士である佐久間美帆は、藤木司の担当になる。

司は同じ福祉施設で暮らしていた少女の死亡時、救急
車内で暴れたため救急車が事故を起こし、本人も重傷、
救命隊員二人が重軽傷、少女も死亡するという事件で
鑑定入院して来た。

何度か診療している内、司には声が色で見える特殊能
力が有ることが判る。

司の言うことの真偽を知るために、高校時代のクラス
メートで今は警察に勤める栗原に福祉施設のことを調
べて貰う。

美帆は自分でも福祉施設へ行くが、そこで死んだ少女
彩のUSBメモリーを手に入れ栗原に預ける。

栗原の報告で、福祉施設と事業所の関係に疑問を持つ。

柚月裕子の本を初めて読んだが、面白かった。

また彼女の原作本を読んで見たいと思います。


大沢在昌 著 冬芽の人 牧しずりは転職してから隠れる様に暮らして来た [アクション小説]

大沢在昌 著 冬芽の人  ☆☆☆☆☆☆

牧しずりは、今の会社に転職してから誰とも深い
付き合いをしない様に、目立たない様に隠れる様
に暮らして来た。

彼女が前の職業である刑事の時の相棒であり、
先輩でもある前田の墓参りに行くと前田の息子と
言う岬人に出会う。

その岬人に引っ張られる様に、前田の死の真相が
分かって来る。

それはしずりが考えてもいなかった事に、前田は
悪徳警官だった。

しずりにとって、前田は仕事を教えてくれ、彼が
独立したら手伝って欲しいと誘われても居たのだ。

しずりに思いを寄せてくれる岬人を、気遣いなが
らも真相に迫る二人は果たして!!

大沢在昌は大好きな作家の一人であるが、やっぱり
彼の作品は期待を裏切る事無く面白いです。



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